2018年2月20日火曜日

かけある記 臨時議会・全員協議会報告(2/13~14)


2月13日臨時議会、その終了後と14日にも全員協議会が行われました。臨時議会では二本松事務所総合窓口課の廃止」、「農林水産課の新設」などの改正です。これまでの二本松事務所総合窓口課の業務は生活支援課に引き継がれます。「課設置条例の改正」は全会一致で可決されました。

 改正前→改正後
  • 二本松事務所総合窓口課(廃止)関連業務二本松事務所生活支援課(継続)
  • 賠償支援事務(二本松総合窓口課)関連業務→総務課(本所
  • 農林水産関連業務(産業振興課)→農林水産課(新設

馬場議員の質疑と意見
多くの町民は県中・県北・県南に避難生活を余儀なくされている。総合窓口課の廃止は避難先での町民サービスの後退が懸念されます。
議案提案後に開催された全員協議会で問題を指摘し、議論。宮口副町長は「後退させない」旨の説明をしました。
  • 証明書発行などはどうなるのか➡これまで通り二本松事務所⇔本所間で処理できる。
  • 賠償相談は➡「本所で相談できない」という声があった。電話取次相談を考えている。
  • 二本松の保健・福祉・介護の職員配置・相談や手続きは➡今までと変わらない。
  • 教育委員会事務局体制はどうなる?➡学校教育係1名を残す(教育長答弁・現在4名)。


4月からの新しい体制で行政事務・町民サービスがどうなるのか、町民が心配されるのはもっともです。具体的な問題の解決とその改善、今後、「二地区居住」など、どうあるべきなのか。新しい問題がたくさんあると思います。不都合や問題が起きた時は是非ご意見をお寄せください。



新しい浪江町住民意向調査

帰還したい13.5%、帰還しないは49.5%(前回比減)  213日、全員協議会で公表されました。



<調査概要>
今回の回答者4092世帯/対象世帯8637世帯(回答率47.4%
前回の回答者4867世帯/対象世帯9087世帯(回答率5.6%)

各地で寒波と大雪に見舞われています。
事故から丸7年、(困難区域以外)避難解除されて間もなく1年になります。帰還人口は480名余りです。
故郷を思いつつ、「回答」に悩む町民の姿が目に浮かびます。建物解体申し込みは3,214件(うち解体済みは1,881件)。ある人は「人生の痕跡が消されてゆくようだ」と悲しんでいました。県内・県外とも「生活支援の継続を強く望む」との声は強いのです。国と東電はもとより、町行政と議会に求められることは、避難者の生活の現実と苦悩に正面から向き合うことではないでしょうか。

2018年2月6日火曜日

かけある記 1/22臨時議会報告(2018年2月3日)

復興事業の契約変更続出

議会から厳しい指摘

臨時議会では5件の契約変更議案のほか、請戸漁港水産共同利用施設整備関連議案3件、南棚塩災害復旧工事2件、一般会計補正予算など13件が提案されました。主な案件をお知らせします。

工事名
請負業者
契約変更額(税込)
主なる変更理由
既存工場(旧日本ブレーキ浪江)建屋解体工事
東北工業建設(株)
6億1560万
→6億2279万
720万円増発注時、地下タンクの廃油未確認など
いこいの村改修工事
(株)泉田組
2億1708万
→1億9602万
2,100万円減撤去新設の計画が既存設備の再利用など
いこいの村機械設備改修工事
(株)小黒設備工業
8,640万
1億3324万
4,684万円増→発注時、通電未確認。機器類交換・新設発生
災害公営住宅幾世橋第2期工事
積水ハウス(株)仙台支店・双葉不動産(株)
14億1305万→13億9867万
1,438万円減→杭工事において地盤支持層が当初より浅い

議案審議に於ける主な意見

馬場議員の反対討論(要約)
「復興事業の度々の契約変更が多発していることは、公共事業の発注のありかたが問われている問題である。特に建屋解体工事において、変更理由所には「地下埋設タンク内に残存していた廃油や廃アルカリなどについて、当初(入札)設計時において、その有無を確認できなかったため」とある。すなわち地下タンクの存在を知りながら、地下貯蔵の内容確認が不十分のまま発注したことを自ら認めている。
入札案件では落札率99.69%のものもあり、異常であるといわざるを得ない。多くの復興事業など様々な理由があろうとも、公共事業の入札設計を精査・吟味すべきである。専門家・人的体制を拡充するなど、浪江町における公共事業入札発注のあるべき姿の改善を求め、反対討論とする。」


また渡辺議員からは、いこいの村機械改修設備改修工事変更について「自動制御盤」の不具合、部品交換不能、「高架タンク内亀裂」など、事前の目視でもわかることである。発注前の調査はどのように行われたのか。契約金額が1.5倍に変更されるなど異常ではないかなどの厳しい質疑が行われました。

議案採択でも4名の反対が出ました。