2018年12月25日火曜日

かけある記 2018年12月23日 「住宅購入費の返済が大変」「住民票を移すか悩んでいる」

今年も残すところあとわずか。避難先で、あるいは浪江町で新しい年を迎えることになります。10月29日に茨城、埼玉、千葉、宮城、そして二本松、福島、郡山に配置されている復興支援員18名が出席して行われた中間報告会(資料)の一部を紹介します。


  • 「生活費・住宅購入費の返済が東電の保証金だけでは足りない」
  • 「浪江の住民票を避難先の○○市に移すか悩んでいる」
  • 「すんでいない浪江の住宅ローンが残っており、退職後は不安」
  • 「再来年の家賃補助打ち切りで今後の生活が心配」
  • 「看護師資格を生かした仕事に就きたいがなかなか見つからない」
  • 20代息子の就職先が見つからない」
  • 「タブレットの操作方法がわからず活用ができない」
  • 「統合失調症のため、就労できない。弟が同居しているため仕事が見つからず年金生活に不安を感じている。生活保護を受けたいが事情があり出来ない」


(注・上記の調査報告は宮城復興支援員報告資料による)その他、ADRの相談などたくさんの報告がありますが省略します。生活支援員の皆さん、本当にご苦労様です。これからもよろしくお願いします。



原発輸出、日立行き詰まりーー「福島」の後

年末にきて大きな話題がいくつか続いた。今年の7月「日立の原発輸出は許さない、英・ウェールズ地方」を県農民連根本会長らと3名で訪問。現地市民団体との交流や、マスコミ取材について「かけある記」で何度か報告した。思い出すのは7月14日、酪農家のリチャード・ジョーンズさん宅を訪問。彼は日立の現地子会社「ホライズン・ニュークリア・パワー社」の買収に包囲されながら、「絶対に土地は売らない」と怒りを隠さなかったことだ。今回、12月18日の各紙にも報道されたことだが中西経団連会長(日立製作所社長)は「難しい状況。もう限界だと思う」と語った。

原発輸出、すべて暗礁に

原発輸出は安倍政権の「成長戦略」でした。英国には日立・東芝が。ベトナムには日本政府、リトアニアへは日立が、米国には東芝、トルコに三菱重工、そして日立・東芝・三菱重工が計画した台湾への輸出など総崩れの状態です。
しかし「原子力村」は「毒を喰らわば皿まで」、蛇が出るかヘビが出るかまだ分かりません。人生を狂わせ、人権を無視。しかし国・東電はだれも責任を取らない。『安全は揺るがない。そう信じ切っていた』(朝日新聞連載馬場町長「遺言」4)。二度と繰り返してはいけない。