共産党が最後の議席を争う江東区と町田市の結果が出る翌3日の午前0時過ぎまで開票を見守った。最終盤、妻が北区の支援へ。結果は自民に競り勝ち共産党が17から19議席へ。おもわず『ヤッター』と叫んでしまった。自民党は53議席から23議席に。歴史的惨敗である。「安倍退陣」の声はますます強まるだろう。
加計・森友などのお友達政治、政治の私物化、驕りは目に余る。「改憲」を叫ぶ安倍政治に明確な審判が下され、小池都知事率いる勢力が「圧勝」とマスコミは書いた。
私は二つのことを考えさせられた。一つは安倍政治の共犯者である公明党のことである。国政では勿論、あらゆる選挙で「自公協力」の路線が取られて久しい。一昨年の「戦争法」、そして今回の「共謀法」しかりである。それが都議選では「小池旋風」に乗り、悪政の共犯者としての批判をまんまとスリ抜けたのである。選挙協力は「他党」のことではあるが「安倍政治の共犯者」であることは明らか。マスコミの腰が引けているのはなぜなのか、摩訶不思議である。公明党の体質を掘り下げる必要がある、と僕は思う。
いま一つは小池百合子という政治家についてである。週刊誌では「小池総理」への目算がとり沙汰されている。一方、朝日新聞声欄(7月8日)、峯田 千鶴さんの投書は「政治家小池百合子」を憲法の視点で見ている。小池氏は「2000年11月の衆院憲法調査会で『現行の憲法を停止する、廃止する、そのうえで新しいものを作っていく』考えに賛同すると発言した」、とある。都議選の終了直後、都ファの代表についた野田氏のことも「12年10月の都議会で「日本国憲法は無効で大日本国憲法が現存する」との請願に賛成。」とある。私はこれを読むまで知らなかった。都知事と都議会第一党の代表者である両者の現憲法への姿勢が問われてしかるべき、と私は考える。
東電元幹部の強制起訴、初公判で明らかにされたこと
未だに誰一人責任を取らない原発事故。6月30日、その刑事責任を問う初公判が開かれた。3人の被告は何を語るのか、検察官役の指定弁護士の証拠主張に注目した。
第一回公判で注目した事がある。2008年に東電から委託され、東電設計が「巨大防潮堤図面」を作成していたである。これは原発の東側、原発敷地上に高さ10メートル(敷地は海抜約10メートル上にあり、合わせると防潮堤は20メートルの高さになる)の防潮堤を建設するという計画である。当時の原子力安全・保安院が「地震・津波対策として指示した「耐震バックチェック」に基づき東電側が検討した津波対策がそれである。まるで3・11の地震・津波を予想していたかのような資料が証拠として示されたのである。これに対し東電側は、「防潮堤計画は「試みの計算」であると逃げたのである。そして3人は無罪を主張した。しかし「試計算」があったということは「予見していた」ことであり、「予想した」事実は消しようがない、と言わなければならない。誰が、なぜつぶしたのか。逃げ得は許せない。