2018年3月2日金曜日

かけある記 オリンピックを見る・読む(2018年2月27日)


白い風景の中にわたしは見た。汗と涙、極めた技。届くはずもないのに、テレビの前で声を出したりもした。
高木(菜)選手が金に輝いたマススタートはハラハラドキドキ、楽しい競技だ。王者を追求し続けた羽生選手。見事なチームワークでメダルを手にしたカーリング女子。
感動したのは勝利した後の小平奈緒選手のあのシーンだ。李選手に「リスペクトしているよ」と伝えたという。あの二人のウイニングランは何度見ても感動の場面だ。
2月26日のしんぶん赤旗は「平和と友情 平昌閉幕」と伝えた。人間味あふれる報道を勝又記者は追い続け、祭典を読んで感動した。

場面を転じて平昌オリンピックは、北朝鮮の金委員長の妹が訪韓するなど外交の場面としても映し出された。アメリカの出方も注目して私は見ていた。
米国は「経済制裁は維持」するものの「北朝鮮との対話」のメッセージ(2月14、ペンス副大統領の講演)を伝えていたのである。
安倍首相はどうであったか。「ほほえみ外交に騙されてはいけない」とか、果ては「米韓合同軍事演習」の早期再開を迫るという、「挑発的」行動は世界にどう映ったのだろうか。
ヒンシュクをかった「外交の貧困」は「九条改憲」と一体のものといわざるをいない。
これからは「東京オリンピック」がことさら賑々しく宣伝されるだろう。「原発はアンダーコントロールされている」と。
しかし「福島」は終わっていない。それを「周りと世界に」伝え、共に声を上げ続けるべきと思う。


3月議会が始まります

馬場績議員の一般質問は3月6日、午後一番で行われる予定です。【主な質問項目】

1,原発事故避難7年、町の復興と今後の生活支援の方針と施策について
①住民意向調査結果をどう受け止めたか。支援継続の方針と施策を問う。
②仮設住宅退去期限通知について問う。
③ 災害公営住宅などの家賃軽減継続を問う。

2,除染の問題について
①除染後の排水不良水田の原因と今後の対策を問う。
②二本松市などで汚染土壌再生利用実証事業が計画されている。浪江町での計画と再生利用に対する見解を問う

3,復興祈念公園と請戸小学校の震災遺構について
①復興祈念公園事業の現状を問う。
②震災遺構の取り組みの現状を問う。

4,帰還困難区域の復興拠点整備について
①拠点整備推進協議会について問う。
② 「第2・第3ステージ」の計画作成と事業促進の取り組みを問う。

5,原発ゼロと再生エネルギー推進について
①「福島第二原発再稼働」を表明した東電川村会長インタビュー(福島民報1月6日)に対する見解を問う。
②「原自連」が発表した「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」に対する見解を問う。
③町の再生エネルギー推進の計画を問う。

2018年2月20日火曜日

かけある記 臨時議会・全員協議会報告(2/13~14)


2月13日臨時議会、その終了後と14日にも全員協議会が行われました。臨時議会では二本松事務所総合窓口課の廃止」、「農林水産課の新設」などの改正です。これまでの二本松事務所総合窓口課の業務は生活支援課に引き継がれます。「課設置条例の改正」は全会一致で可決されました。

 改正前→改正後
  • 二本松事務所総合窓口課(廃止)関連業務二本松事務所生活支援課(継続)
  • 賠償支援事務(二本松総合窓口課)関連業務→総務課(本所
  • 農林水産関連業務(産業振興課)→農林水産課(新設

馬場議員の質疑と意見
多くの町民は県中・県北・県南に避難生活を余儀なくされている。総合窓口課の廃止は避難先での町民サービスの後退が懸念されます。
議案提案後に開催された全員協議会で問題を指摘し、議論。宮口副町長は「後退させない」旨の説明をしました。
  • 証明書発行などはどうなるのか➡これまで通り二本松事務所⇔本所間で処理できる。
  • 賠償相談は➡「本所で相談できない」という声があった。電話取次相談を考えている。
  • 二本松の保健・福祉・介護の職員配置・相談や手続きは➡今までと変わらない。
  • 教育委員会事務局体制はどうなる?➡学校教育係1名を残す(教育長答弁・現在4名)。


4月からの新しい体制で行政事務・町民サービスがどうなるのか、町民が心配されるのはもっともです。具体的な問題の解決とその改善、今後、「二地区居住」など、どうあるべきなのか。新しい問題がたくさんあると思います。不都合や問題が起きた時は是非ご意見をお寄せください。



新しい浪江町住民意向調査

帰還したい13.5%、帰還しないは49.5%(前回比減)  213日、全員協議会で公表されました。



<調査概要>
今回の回答者4092世帯/対象世帯8637世帯(回答率47.4%
前回の回答者4867世帯/対象世帯9087世帯(回答率5.6%)

各地で寒波と大雪に見舞われています。
事故から丸7年、(困難区域以外)避難解除されて間もなく1年になります。帰還人口は480名余りです。
故郷を思いつつ、「回答」に悩む町民の姿が目に浮かびます。建物解体申し込みは3,214件(うち解体済みは1,881件)。ある人は「人生の痕跡が消されてゆくようだ」と悲しんでいました。県内・県外とも「生活支援の継続を強く望む」との声は強いのです。国と東電はもとより、町行政と議会に求められることは、避難者の生活の現実と苦悩に正面から向き合うことではないでしょうか。

2018年2月6日火曜日

かけある記 1/22臨時議会報告(2018年2月3日)

復興事業の契約変更続出

議会から厳しい指摘

臨時議会では5件の契約変更議案のほか、請戸漁港水産共同利用施設整備関連議案3件、南棚塩災害復旧工事2件、一般会計補正予算など13件が提案されました。主な案件をお知らせします。

工事名
請負業者
契約変更額(税込)
主なる変更理由
既存工場(旧日本ブレーキ浪江)建屋解体工事
東北工業建設(株)
6億1560万
→6億2279万
720万円増発注時、地下タンクの廃油未確認など
いこいの村改修工事
(株)泉田組
2億1708万
→1億9602万
2,100万円減撤去新設の計画が既存設備の再利用など
いこいの村機械設備改修工事
(株)小黒設備工業
8,640万
1億3324万
4,684万円増→発注時、通電未確認。機器類交換・新設発生
災害公営住宅幾世橋第2期工事
積水ハウス(株)仙台支店・双葉不動産(株)
14億1305万→13億9867万
1,438万円減→杭工事において地盤支持層が当初より浅い

議案審議に於ける主な意見

馬場議員の反対討論(要約)
「復興事業の度々の契約変更が多発していることは、公共事業の発注のありかたが問われている問題である。特に建屋解体工事において、変更理由所には「地下埋設タンク内に残存していた廃油や廃アルカリなどについて、当初(入札)設計時において、その有無を確認できなかったため」とある。すなわち地下タンクの存在を知りながら、地下貯蔵の内容確認が不十分のまま発注したことを自ら認めている。
入札案件では落札率99.69%のものもあり、異常であるといわざるを得ない。多くの復興事業など様々な理由があろうとも、公共事業の入札設計を精査・吟味すべきである。専門家・人的体制を拡充するなど、浪江町における公共事業入札発注のあるべき姿の改善を求め、反対討論とする。」


また渡辺議員からは、いこいの村機械改修設備改修工事変更について「自動制御盤」の不具合、部品交換不能、「高架タンク内亀裂」など、事前の目視でもわかることである。発注前の調査はどのように行われたのか。契約金額が1.5倍に変更されるなど異常ではないかなどの厳しい質疑が行われました。

議案採択でも4名の反対が出ました。

2018年1月31日水曜日

かけある記  猛烈寒波、大雪、強風、各地で悲鳴!!(2018年1月28日)

昨日(27日)、郡山市の柴宮団地の方から水道管凍結の相談がありました。

24日頃、住宅の水道管が凍結。困ってしまって県復興住宅支援センターに電話したら水道業者を紹介されました。業者に調べてもらったところ、『コンクリートの中にある水道管が凍結しているので暖かくなるのを待つしかない』と言われた。「保温材を巻いていないとすれば、自分ではどうしようもない。何とかならないか」という相談です。

団地内では何件も凍結しているとの話でした。南相馬市の住宅でも「瞬間湯沸かし器のパイプが破裂、水浸しになった」という「事故」も起きています。
まだまだ寒さは続くでしょう。「水道管凍結」は各地で起きております。

私は昨日「原発訴訟全国集会」(東京)に出席していたので帰宅後の相談であり、まだ柴宮団地の現場には行けないのですが、郡山の岩崎市議や、神山県議とも連絡を取り、対応について相談中です。もし「保温材巻き付けなし」であるとするならば「設計・施工」上の問題かもしれません。いずれにせよ「水なし」では生活は不可能です。
除雪が大変。石倉団地の雪・1/28朝  






原発訴訟全国支援ネットワーク設立

原発ゼロと新たな救済制度を

1月27日、都内・文京区民センターで開かれた設立総会には津島原発訴訟原告団長今野秀則氏、「原発事故完全賠償を求める会」からは共同代表馬場績と事務局次長の今野美智雄氏が出席。全国総決起集会には原告団・弁護団・支援団体など約300人が参加しました。

▼結成総会で挨拶する馬場、今野原告団長と今野(美)





「支援ネット」は「原発事故の原状回復・完全賠償を求める訴訟を支援し、原告団、弁護団、市民社会と連携活動する」ことを目的に結成されたものです。次の役員が選出されました。

代表世話人:岩田 鐵夫(東京)
世 話 人:綿織 順子(神奈川)
  〃   松崎 誠 (福島) 
 〃   奥森 祥哲(京都)
  〃   馬場 績 (福島)
事務局長 :岸本 紘男(千葉)

2018年1月22日月曜日

かけある記 医療介護の無料が継続されます。(2018年1月21日)

「夫の糖尿病が悪化し、入院になるかもしれない。医療無料継続されるのか心配です」との相談がありました。早速、町担当課長にTEL、確認したところ「免除通知が切れる(2月末)ので、210日頃までには無料継続の通知を送る予定です」とのことでした。

身近な友人の健康が心配

つい最近も、福島市に避難しているA氏が、津島の伝統芸能である「田植え踊り」の練習中に「体調が急変、救急車で運ばれた」とのことでした。働き者だったN子さんは119日の「ふるさと返せ!津島原発訴訟」に、「体調がよくない」とのことで裁判集会に来れなかった。
12月には二本松市石倉復興団地で「孤独死」で発見された事故もあった。一人暮らしの高齢者いうこともあり、発見が「死後数日後」という悲しい事故でした。
また自治会長を務めるなど元気だったSさんは最近67歳で亡くなった。
折しも郡山医療生協病院組合員ホールで開催された「チェルノブイリ報告会」に参加された伊藤浩志さんと面会。会場で彼の著書『復興ストレス失われゆく被災の言葉』を求めた。原発事故と健康リスク問題など、氏の専門分野である「脳神経科学」の学問と現状の洞察の著作である。被災者の健康対策は復興の柱でもある、と。


ふるさとを返せ!津島原発訴訟第11回裁判

1月19日・午後2時~福島地裁郡山支部で開かれました。

▼裁判所までデモ行進

原告二人が意見陳述しました(要旨)

■古山さん(62歳・男性・肥育農家いわき市に避難)
私は21歳で帰京。以来34年間、父と家族で畜産業に専念してきました。年商は2200万ほどでした。
私の長男も三代目を決意してくれました。それが夢でした。津島にいたころは毎日訪問者がありましたが、今では家族以外、誰とも挨拶をしない日は珍しくありません。津島での元の生活を取り戻せるなら、ビタ一文いりません。元の津島に帰してください。これが私の心からの願いです。

南雲さん(55才・女性・元津島児童クラブ指導員・福島市に避難
外で炊き出しをしていた3月14日、白い防護服を着た警察官らしき人が「中に入りなさい」と、どなってきたのです。あの時、国も、東電も津島が危ないと分かっていたのではないですか。再び子供たちの、あの元気な声が聞ける津島に戻してください。

コール「国・東電は責任をとれ」

2018年1月14日日曜日

かけある記 原発ゼロへ、「原自連」が法案を発表!!(2018年1月13日)


「原発の終わりの始まり」被災者・避難者の一人として歓迎します。

110日、小泉、細川元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が法案骨子を発表しました。

法案では「福島第一原発事故は、極めて危険かつ高コストで、国民に過大な負担を負わせることになった」、「原発は直ちに停止する」と指摘。そして「新たな産業と雇用を創出する成長戦略の柱として」自然エネルギーを位置付け、その比率を「2030年までに50%以上、2050年までに100%とする」という目標を法案で定めたことも注目されます。


昨年暮れには四国電力伊方原発の運転差し止めの判決が広島高裁で下されました。いずれも「原発なくせ」の大きな世論の力ではないでしょうか。

一方、日立製作所が進める英国への原発輸出を政府保証付き(約1.1兆円)で進めるとか、規制委員会が東電柏崎刈羽原発 67号機の再稼働審査「合格」、「原発の活用は欠かせない」(112日・世耕経産大臣記者会見)など、原発にしがみつく安倍政権のよこしまな策動が続いています。
今年は福島第二原発廃炉の早期決断を迫る年でもあります。


浪江町で盛大に成人式

成人の皆さんおめでとうございます。

冬ばれの1月7日、避難解除された浪江町で、真新しいスーツや晴れ着姿に包まれた新成人114名が出席して盛大に成人式が行われました。

入院中の馬場町長に代わって宮口副町長が式辞を代読。「未だに町の80%が帰還困難区域として避難継続されており、(解除された町内でも)買物など、きびしい状況におかれている」と語り、「浪江町の創建に若い皆さんのお力沿いを」と語りかけました。

9条改憲を許さず、いつの世も平和な青春を送れますように

2018年1月2日火曜日

かけある記 迎春 平和・くらしの復興をともに(2018年1月1日)

あれから7年。新年をいかが迎えられたでしょうか。

皆さまには昨年4月の町議選、そして突然の解散総選挙。共に戦い、共にご支援をいただきましたこと心から感謝申し上げます。

安倍政権による「虚」をつくような総選挙、「小池新党」による突然の分断と逆流。共産党は逆風のなかで市民連合と野党共闘の実現に果敢に挑戦。
東北比例では現職高橋千鶴子さんの当選と福島1区での野党統一候補金子恵美さん(無)の当選を勝ち取ることができました。
全国的には身を挺して奮闘した共産党は残念ながら後退しました。しかし、立憲民主党の誕生と勝利は日本の政治史に残る「革命的市民の勝利」ではないでしょうか。
自・公で313議席、3分の2を侮るわけにはゆかないけれども、小選挙区制による民意のゆがみであることは明らかです。

避難解除されても買い物や医療の不安は解消されていません。ごく一部に限られた帰還困難区域の整備計画の見直しも待ったなしです。皆さんとともに医療無料継続など暮らし再建のために全力で頑張ります。

今年は、改憲勢力による「歴史の逆流」をとめ、『戦争は永久に放棄する』ことを明記した平和憲法を守り、安倍改憲を発議させないために3000万署名に全力で取り組む決意です。

2018年 新春に詠む 馬場 績

 ならびゆく子らの歩みに大銀杏
  つもる雪仮設の家は人影もなき
   平和とは九条まもる一筆にあり         
    永遠の声九条のかけらも変えさせぬ
     九条と原発事故を永遠に伝えり