第二原発廃炉決議・意見書~12月議会で採択(全会一致)
12月議会最終日の15日、福島第二原発の廃炉を求める意見書、福島原発の一連の冷却にかかわる情報開示の在り方に関する抗議・廃炉決議、自主避難者に対する福島県の住宅支援を求める決議などが議員提案され、採択されました。要旨をお知らせします。
◆東京電力福島第一原発並びに第二原発の一連の冷却にかかわる情報開示の在り方と東京電力福島第二原発の廃炉を求める意見書(提出者・馬場 績議員)
<国の責任で第二原発廃炉を・全会一致採択・意見書要旨>
去る11月22日の福島沖地震で東京電力福島第二原発3号機の使用済み核燃料プールの水が漏れ、一時間半にわたって冷却が停止するという重大事態が発生した。東電が「水漏れが原因」と発表したのは地震発生から二日後、冷却停止を関係自治体に連絡したのは55分後、報道機関への連絡は二時間後でした。
また、12月5日には、福島第一原発3号機で溶融核燃料(デブリ)を冷却するための注水が一時間にわたり停止し、その前日の12月4日には同原発1~3号機の使用済み核燃料プールの冷却機能が「人為的なミス」で停止するという重大事態が連続して発生した。
今回の一連の事態は、3・11を経験した県民は勿論、今なお全町避難を余儀なくされている我々浪江町民にとっては、目の前にある「原発の危険」に重大な不安を持たざるを得ません。
よって浪江議会は下記事項を強く求めるものである。
1、人為的トラブルの情報開示の在り方と再発防止の対策を強化すること。
2、福島県民の総意である福島第二原発廃炉の早期決断をすること。
提出先・内閣総理大臣 経済産業大臣 内閣官房長官
平成28年12月15日 福島県双葉郡浪江町議会
◆東電に対しては一連の事態に対する抗議と第二原発の廃炉決断を強く求める決議も馬場いさお議員が提出し、全会一致で採択され、浪江町議会として東電に送付しました。
☆自主避難者に対する住宅支援の継続を 意見書賛成多数で可決される!
今なお県内各地からの自主避難(例えば二本松や福島、郡山から県外に避難している人)が全国に約8万5000人います。避難・移動・帰還の選択は自由です(原発事故子ども・被災者支援法)。しかし福島県は、住宅の無償提供を2017年3月で打ち切るというのです。
自主避難者や、支援団体の人たちが県知事に継続要請しようとしても、面会を拒否しているのが現状です。原発避難の長期化は避けられません。避難区域住民の借り上げ住宅、復興公営住宅家賃賠償も国・東電は平成30年3月で打ち切りを強行しようとしているのが現状であり、明日は我が身の問題です。