2017年4月11日火曜日

これからも町民とともに 2017年3月25日

 国と町が避難指示解除を決めた翌日、私はある仮設で宣伝カーから訴えていました。終わると80代のお年寄りが泣きながらこう訴えてきました。
 『浪江に帰ることにした。しかし仮設の店舗があるくらいでは町で買い物もできね。医者も夜はいね。それではまだムリだべ』と。
 解除に合わせて開設する診療所も診察は限られています。薬局もないし透析もできない。普通の生活が出ないのです。
 町内の建物解体はすでに2000件を超え、すべての生活を支えた自宅がイノシシに荒らされ続けているのです。災害公営住宅の整備も遅れています。除染後も線量が高く、若い世代など安心して暮らせる環境ではありません。
 避難指示解除は賠償や支援の打ち切りとセットで進められています。すでに仮設住宅の打ち切りや、借り上げ住宅の賠償打ち切り方針が示され、医療・介護保険の免除通知も9月30日までのものしか届いていません。なんとしても見直しをさせなければいけません。
 長引く避難生活が命と健康を蝕んでいます。
 先日の前橋原発裁判では、加害者である国・東電の責任が明確に示されました。しかし、福島原発事故の原因究明も、今起きている汚染水対策も解決されておりません。それでも安倍政権は、原発再稼働にカジを切り、これだけの事故を起こしておきながら、誰一人責任を取っておりません。加害の構造があいまいにされているのです。避難解除も安倍政権による福島切り捨てと一体のもの言わなければなりません。
 私はこれからも被災者に寄り添い、国・東電にハッキリものを言い続けます。
原発ゼロを実現し、完全賠償とふるさとを取り返すまで皆さんと一緒に頑張る決意です。




浪江町町議 馬場 績